2018年12月24日月曜日

国連分担金の誤解

国連分担金という言葉を全世界の方々が誤解しているとしか思えません。さらに、国連、各国の政府が加担して、その事実を隠しているとしか思えません。その事実を調べてみたのですが、容易ではありませんでした。調べた範囲で報告します。
 事の切っ掛けは、『80年代以来の国連分担金2位、中国に明け渡す』という記事でした。2019年度から分担金の比率を見直す仕組みなのですが。中国が、今までの7.9%を12.0%に引き上げる。だから9.7%から8.6%に下がる日本を超えて2位となるというのです。このニュースの裏に有る事は何故だか話題にはされていません。
 ここでいう分担金の意味を知っていますか。正しくは、分担要請額と言わなくてはなりません。アメリカがこの分担金を滞納していることだけは、有名なのですが、他の国の滞納はあまり話題とされません。最新の情報は、調べても出てきませんでしたが、例えば、2007年の中国の滞納率は64%だという情報があります。これをそのまま今回の負担額に当て嵌めると分かり易い。12.0%の64%を滞納しているとすれば、負担率は4.3%となります。8.6%を分担されて負担する日本の半分程度になります。単純に考えれば、分担要請率よりも、負担率の方が実質的な分担の割合を示しているハズです。何故、この負担率で評価しないのでしょうか。

 国連の情報を伝達するホームページとして国連広報センターがあります。ここの内容を見て、国連の決算は報告されていません。つまり、国連は何故だか、この負担率を明確にしようとしていません。そして、キーワードをいろいろ変えてネットで検索しても、分担金から滞納額を除いた実質の負担額に関しては、相当に情報が乏しい状況です。どうしてこんなことが起きているのでしょうか?
 調べて出てきたのは、2004年の滞納率でした。そこで、その滞納率と2018年度の負担額で面白い試算をしてみました。情報が無いので、2004年の滞納率で2018年の負担額を推定したことだけは、了解の上でご覧ください。また、日本の滞納についても情報がありませんでした。ただ、分担金のみならず、多くの支援金を負担しているとの記事が出ていましたので、滞納無しで計算しています。金額の単位は、全て百万ドルです。
 順位 対象国名 分担要請額 実質負担額(滞納率)
 第1位 アメリカ  591.4  348.9 (41%)
 第2位 日本    235.3  235.3
 第3位 中国    192.5   69.3 (64%)
 第4位 ドイツ   155.3  116.5 (25%)
 第5位 フランス  118.1   84.5 (31%)

 ここでとても重要な事実があります。国連憲章19条です。分担金の2年間分を滞納したら、国連総会での投票権を失うのです。中国が64%を滞納している事実から分かることがあります。投票権を失う滞納額を試算してみした。2019年の分担金は、2018年度の分担金と分担率の変動から試算した金額です。金額の単位は、全て百万ドルです。
2018年度 分担額 192.5 滞納許容額 385.0
2019年度 分担額 292.4 滞納許容額 584.8
 2018年度の滞納率が64%だとすると滞納額は、123.2百万ドルとなります。これを余裕が広がるとみるかどうかは、あまり意味は無いかもしれませんが。但し、上記の記事を見て感じることと比較すると、まったく異次元の事が見えてくると感じませんか。


2018年11月23日金曜日

無知が生んだ悲劇;死球で高校生死亡

 クモ膜下出血に心臓マッサージは厳禁。あれほどきつく言ったつもりだったが、今度は、その無知が最悪の悲劇を生んでしまった様だ。
 今年の4月6日の記事で、舞鶴市長が倒れた時に、くも膜下出血の可能性があるにも関わらず、胸骨圧迫(心臓マッサージの正式名称)をしたと報道されていた。明らかに医療ミスなのだが、その事には、私以外の誰も触れなかった。

 クモ膜下出血は、脳の血管が傷ついて、脳内で出血することによって発症する。一方、胸骨圧迫は、止まった心臓に圧力を掛ける事により、血流を維持・増進します。その結果、一時的に血圧上昇を生みだす。だから、脳内の出血を悪化させてしまうのだ。
 事故の状況をニュース記事等から再現します。今年の11月18日午後1時40分頃、高校2年生の被害者は、練習試合で打席に立った。被害者は、打者用のヘルメットを被っていたのだが、不幸にもヘルメットの縁に投球が当たってしまった。被害者は、「痛い」と叫んだあと、倒れてしまった。顧問や保護者は、心臓マッサージをした後、病院に運んだ。しかし、19日午前9時に亡くなったというのだ。
 別の記事では、「意識がもうろうとしていたため、心臓マッサージを受けながら救急搬送され」と解説されている。明らかにこの時点で誤った救命行為となっている。救急救命講習会では、「意識が有る人には、絶対に胸骨圧迫をしてはならない」と指導している。その禁じられた救命行為を実施したがために、死亡したという推測は間違ってはいないと考える。

 今回は、頭部の強打です。心臓が止まる原因はどこにもありません。だから、胸骨圧迫の必然性はなかった。考えられる損傷は、脳挫傷かクモ膜下出血です。どちらも、胸骨圧迫は、必要ありません。4月6日の記事に、胸骨圧迫の必要性を確認する手順を解説している。これは、救急救命講習会でも指導している内容です。この手順を踏めば、絶対に胸骨圧迫はされなかったはずです。
 因みに、最近話題のAEDは、一般の人でも操作して良いと言われている。これは、例えば、今回の事故で操作しても、AEDが自動的に不要と判断し、ショックは与えないからなのだ。胸骨圧迫は、人が意識して行うので、こういう悲劇に繋がる可能性を孕んでいるのだ。

 今回の悲劇は、私が指摘した舞鶴市長の事故の反省が成されていないから発生したといっても過言では無いと思います。是非、考えて頂きたいものです。こういう悲劇は、繰り返して欲しくありません。

2018年9月12日水曜日

北電は本当に電力不足なのか

 北海道の胆振東武地方を襲った震度7の地震は、また人々の予想を上回る災害に繋がりました。被害に遭われた方々には、今もご苦労されていますが、心からお見舞い申し上げます。そして、今まだ、電気が不十分というニュースを聞いていて、本当だろうかと信じ難い思いが抜けません。ここに、その理由を並べてみたいと思います。

 北海道電力(以下、北電)は、自らのホームページで持っている発電能力を説明しています。全部で、780万kWです。この内、泊原発は稼働していませんので差し引かないといけません。差し引き、573万kWです。更に、本州との連系で60万kWが使えるといいます。合計633kWが総供給可能電力量です。
 一方、事故で使えなくなっている苫東厚真火力発電所(以下、苫東発電)の発電量は、1号機、2号機、4号機の合計で165万kWです。これが抜けたとして、北海道で使えるはずの電力は、差し引き総供給可能発電量は468万kWとなります。
 では、需要はどうなっていたのでしょう。報道によると、地震が起きた深夜での需要電力は、310万kWと報道されています。さらに、翌週始めから心配されていた通常時の電力はどうでしょうか。これも報道によるとピーク電力は380万kWと報道されています。380万kWの需要に対して、468kWの供給設備がある。北電のみでも408kWの供給能力を持っています。つまり、今でもピーク需要の1割近い余力を持っているはずなのです。系統連系を使えば、更に余裕です。

 報道では、当日の需要が310万kWに対して、その半分以上の165万kWを供給していた苫東発電の欠落は、北海道全土を巻き込む停電を招いた。これは仕方がないと説明しています。その理由の部分には、あまり触れられていません。全体で600万kW程度の力が有るのに、何故、苫東発電にここまで集中していたか。実は、苫東発電は、北海道で一番効率が良い発電設備だったのです。そして、北海道では、JR北海道を例にすると分かる様に広さの割に人口が少ない。だから、経営のためには、効率化は必須で最優先項目だったのです。
 また、何故、他の発電所まで引き釣り込んだかについては、ある程度しか説明されていません。近くの発電所が過負荷となり、故障する事を防ぐために停止した。そこまでは報じられていますが。問題は、再起動がすぐできなかったかです。

 ここに面白いデータを説明します。関西電力が公表しているデータです。火力発電所を停止させて後、起動するまでの時間です。一度停止すると設備の温度が下がるので、温度が上がるまでの時間が掛かるという説明です。
・夜間のみ停止  →始動指令から2~3時間程度  (6時間程度の停止)
・週末のみ停止  →始動指令から6~7時間程度  (48時間程度の停止)
・1周間以上の停止→始動指令から20~25時間程度 (168時間以上の停止)
 当日の状況から、停止に気付いて、何らかの処置をすれば、すぐ起動できたはず。そして、その起動時間は2時間以内です。夜が明けるまでの起動はできなかったのでしょうか。
 技術的な問題があることは分かっています。何もせずに発電所を起動すれば、需要が高い状態なので、そのまま再度停電になることは分かっています。ただ、電力供給は、系統連系といって、系統を区分し、それぞれの需要に合わせて連系する様に設計されています。だから、系統切断の処置が必要だったはずです。

 以上のことから、復旧に2日間も掛かったということは信じ難い。そして、復旧後に電力不足という状態も信じ難い。そう思っていましたら、すごい記事を発見しました。『節電促す「でんき予報」、肝心の地震後にストップ 北電』というニュースです。何で・・・そうなんです。上記の事情がバレてしまうからです。そう感じるのは私だけ???もっと情報を開示して欲しいものです。

2018年7月13日金曜日

間違っているストロー対策

ダイヤモンド社のオンラインニュースに『スタバとマックの「プラ製ストロー全廃」は本当に環境に優しいか』というタイトルが載った。その妥当性の評価かと思ったのだが、まったく違っていた。

 記事にも記載されているが、世界中で、特に海で生物が被害に遭っていると社会問題化されている。そして、世界各地でストローなどの全廃を義務付ける法律が整備されてきている。この記事では、単なる環境対策というよりも、人々の意識付けに役立つと解説していた。しかし、ちょっとまって。本当にそれで良いの?

 少なくても、私が暮らしている環境では、ストローを全廃する必要性は皆無です。一例として、私が勤務していた会社の、私が定めた廃棄物ルールを紹介します。ストローは、容器包装廃プラ(自治体の容器包装廃プラとは違います)として回収します。処分方法は、杭材などへの素材リサイクル。とても質が高いリサイクルです。若し、間違えて廃プラで回収したら、熱リサイクルでの処分。さらに間違えても、燃えるゴミとして自治体の焼却処分にされます。ストローを廃止する理由は何処にも有りません
 では、何故、ストローの全廃が訴えられているのでしょうか。ヒントは記事の中、それから発端となったニュースにあります。
 記事の中では、「プラスチックごみの大半は土壌に埋める形で廃棄され・・・」と記載されています。耳を疑います。日本の殆どの自治体では、焼却処分されます。そして、2月頃のニュース記事は、「台湾2030年までにプラスチックストロー廃止!その先にある産業」となっています。そうなんです、事件は中国とかアメリカで起きているのです。日本では起き難いことが、問題視されているのです。

 勿論、日本でも、行楽地で不法に廃棄する例はあるでしょう。ここまで来ると、分かると思います。必要なのは、ストロー全廃では有りません消費者の教育が必要なのです。
 もう一つの根拠があります。簡単に言うと、ストローだけではないということ。コップやコップの蓋、皿などのプラスチック製食器は話題となっています。しかし、パンなどの包装プラスチックはどうでしょうか。行楽地で食べたパンの袋も同様に生物被害に繋がります。
 こう考えると、ストロー全廃の意味が無いと直ぐ分かるはずです。本当に必要な国があること、それから、企業のパフォーマンス。これが実態だと思います。

 ゴミは、持ち帰りましょう。少なくても、ゴミ箱が見つかるまでは。これが最善策で唯一の解です。


 

2018年4月21日土曜日

陸上総隊(自衛隊の組織変更)

 今月の4日に陸上自衛隊に陸上総隊が新設されたとニュースになりました。これまで完全に独立していた陸上自衛隊の方面隊を統括する部隊として設けられたものです。上陸作戦を専門とする水陸機動団が直下に設けられたことがその目的をよく表されています。外国の離島侵入に備えた訳です。

 ニュース記事を見ていると少し違和感を覚えました。まず、航空自衛隊は、航空総隊を元々持っている。しかし、海上自衛隊に相当するものは、自衛艦隊だと報道されています。海上総隊では無いのです。これは素朴な疑問だったのですが、よくよく調べて見るといろいろと疑問が出てきました。
 海上自衛隊には、陸上自衛隊の方面隊と同じ様に、地方隊というものが設けられています。Weki「海上自衛隊」によると、自衛艦隊と横須賀地方隊は同列と説明されています。Wiki「自衛艦隊」でも、地方隊を統括するという説明は一切見られません

 もう少し調べると、横須賀地方隊の説明の中から、Wiki「地方隊」にリンクが張られていました。この地方隊の説明を見て、組織の全容が見えてきました。
 Wiki「地方隊」によると、5つの地方隊は、地方総監によって統括されている。地方総監は、防衛大臣の指揮監督を受け、海上幕僚長、自衛艦隊司令官と同等と説明されています。つまり、今回の陸上総隊に相当する、海上自衛隊の組織は、地方総監なのです。形が違うので、分かり難いのですが、機能的にそういうことなのです。
 また、嘘のニュースが駆け巡っているという訳です。海上自衛隊は、全国を自衛艦隊と地方隊の二重構造で組織されているのです。完全に理解することは簡単ではありませんが。全国の5つの地方隊が日本の海上の防衛活動をしている。自衛艦隊は、地方隊と同様に5つの地方に対し、護衛艦隊を保持している。そして、地方隊と共通の機能をも有している。これが組織の概要だと読み取れました。

 少し観点は違うのですが、もう一つ。この地方隊の管轄に違和感を覚えました。最初に疑問を思ったのは、呉地方隊の管轄に奈良県が入っている。海上自衛隊なのに、海に接していない県が管轄?そして、奈良県が管轄なのに、なんで京都府は管轄で無いのか。京都は、横須賀地方隊の管轄でした。そして、ここには、長野を始め、多くの海に接しない県も担当しています。主な任務に、防衛・警備、災害派遣の後方支援という説明がありましたので、分からなくも有りません。しかし、そこまで細かく規定する必要があるのでしょうか。要するに、有事の際に、融通が利かないために、自ら役に立たない組織だと断言している様に感じるのは、私だけでしょうか。
 それにしても、何で3つの自衛(国防)組織の構造が、こんなにバラバラなのでしょうか。不思議でなりません。今回のニュースで、シビリアンコントロールが心配だと報道されています。第二次世界大戦で日本が暴走したのは、全国を一体として強力な権力を持つ陸軍が暴走したことに発する。だから、陸上自衛隊が発足した時に、その弊害を懸念して、陸上自衛隊には、統括組織は作らなかったといいます。そう言う意識があって組織したら、自衛隊全体で一貫した組織が編成できるはずと思うのですが。

 よくよく見ると、やっぱり変であることが良く分かってきます。陸上自衛隊の分隊は方面隊と呼んでいます。それに対して、海上自衛隊は地方隊と呼んでいます。なんか違和感を感じませんか。
 地方という言葉は、海ではなく、陸上の場所を差します。だから、陸上自衛隊の分隊を地方隊と呼ぶのに相応しい名称です。それに対して、海上自衛隊の分隊を地方隊ですか? 方面隊は、どちらに使っても良いでしょう。だったら、逆が良かったと思います。どう思いますか。

 以前から、日本の法律は、行き当たりばったりでどうしようもないと解説しています。法律だけでなく、日本を構成する組織構成も同等ということでしょう。最近の、森友問題とか加計学園の問題。それに政治家や官僚のセクハラ問題が毎日の様に報道されています。そもそも、日本の体制、構成に大きな改革が必要な事は示唆しているとしか思えません。

2018年4月6日金曜日

舞鶴市長が倒れた時に起きたこと

 大相撲舞鶴場所で舞鶴市の多々見市長が土俵の上で倒れた。救命処置をしてるいる女性看護師に土俵から降りる様に放送された事が問題視されている。本当に問題だったか。そして、本当の問題はどこにあるのか。

 まず、問題視されている放送のどこに問題があるのか。放送した方の目から考えてみたい。常識なのだが、土俵は女人禁制。一般の支援者、協力者が上がったとすれば、放送は妥当であったろう。では、放送した方が、女性が救命処置をしている事を知っていたのだろうか。その事が、まったく報道されてない。その上で、放送した方ばかりを責めている。そういう報道には辟易です。何もわかっていないのに、ニュースを書くな、と言いたい。

 さて、この記事を書くきっかけとなったのは、日経新聞の『救命の女性看護師「なぜ」 大相撲の場内放送に疑問』という記事です。次の様な順で説明しています。
・消防関係者とみられる男性が「動かさない方がいい」と話した。
・客席から女性が上がり、「看護師です。心臓マッサージができます」と答えた。
・女性が心臓マッサージを開始。
・その後、自動体外式除細動器(AED)を持った救急救命士に交代した。
 此処には、何故消防関係者が居たのに、客だった看護師が胸骨圧迫を実施したかは掛かれていません。救急救命処置は、消防署の管轄です。しかし、その点は置いておきましょう。問題点は、もっと違う所にあります。

 今回の多々見市長が倒れた原因は、既に分かっています。くも膜下出血です。くも膜下出血とは、脳と頭蓋骨の間にあるくも膜の下に動脈破裂などで出血するもの。内出血の血が、脳を圧迫してとても危険な病気です。上記の消防関係者が「動かさない方がいい」と話したのは、この状況が想定されていたと思われます。
 その直後に胸骨圧迫が実施されています。そうするとどうなると思いますか。胸骨圧迫は、心臓を圧迫して、血管の血による水圧(血圧のことですが)を高めます。脳内で動脈の内出血をしているタイミングで血圧を高くするのです。この胸骨圧迫により、クモ膜下出血が悪化する。仕組みが分かっていれば至極当然のことです。

 胸骨圧迫の実施は、段階を踏んで判定を行います。当然、正常に動作している心臓に胸骨圧迫を実施すると効果は無く、悪影響があるからです。そして、くも膜下出血で倒れた方に対して、その判定はどうなっていたはずか。
 胸骨圧迫を実施するのは、まず声掛けに応じるかの反応を見ます。今回は、意識喪失しているので、反応はありません。次に呼吸をしているか見ます。今回は、明らかに呼吸していたはず。身体が、異常を感じているので、普段より活発な呼吸だったでしょう。その時点で、胸骨圧迫の必要性は無くなります
 実際にこの土俵では何が起こったのでしょうか。多々見市長は、幸いにも回復に向かっているといいます。良かったことです。しかし、以上の流れを見る限り、正しい処置がされていたとは思えません。怖い事です。
 そうして、いつも書きますが、マスコミはどこを見て報道しているのでしょうか。こちらも信じ難い事です。

2018年2月23日金曜日

危険滑り台を危険と思っていない市職員

愛媛県今治市の「日本一危険な滑り台」は、テレビでも紹介されて有名らしい。その滑り台が撤去になると報道されています。『「日本一危険な滑り台」撤去へ 禁止→再開→再禁止の末』というタイトルです。ところが、その記事で紹介された市の職員の発言に驚きです。
今治の滑り台ではありません
です。
 テレビでは、タレントが滑って見せたとのこと。勢いが付いて、降り口から飛び出す動画が炎上する程の話題になったとか。その後、使用禁止となり、「寝そべって滑らないこと」など注意喚起の看板を新設して再開したらしい。ところが、今度は、2歳児が頭をぶつけて怪我を負った。それで撤去が決まったそうです。1991年に設置なので17年近く使用されていたのです。
 記事の最後に紹介された部分を原文で紹介します。『市の担当者は「滑り台は地域のシンボルだったので撤去は残念。安全な利用方法を守ってほしかった」と話した。』
 何を言っているのか。「安全な利用方法を守ると安全」だと言っているのです。恐ろしい事だと思いませんか。安全な利用方法とはなんでしょうか。普通の方は、普通に滑ります。その滑り方に危険が有るとは。有り得ない話だと思いませんか。。
今治の滑り台ではありません
 滑り台です。記事にも書いている通りに、2歳児も利用している滑り台です。その2歳児に安全を守りなさいというのはどう見ても納得できません。
 確かに、立って滑ったり、横から身を大きく乗り出す、危険な乗り方をしてはいけません。しかし、普通の方が滑る滑り方の範囲では危険で、さらに厳しいルールでないと安全とはならない。そういう遊具が安全とは思えません
 記事を読めば誰でも感じると思うのですが。公然とニュース記事となっている点が不思議で堪りません。

2018年2月5日月曜日

仮想通貨の名前が酷い

 ニュース記事で「見無し業者」と見出しに出ていたので、口車の乗ってしまった。資金決済に関する法律仮想通貨が定義され、問題となっている業者の事は「仮想通貨交換業者」として記載されています。問題となっている業者は、法が認めた正式な業者なのだ。

 「仮想通貨、業を煮やし早期検査 市場の混乱、防ぐ狙いか」というタイトルのニュースが流れている。金融庁が先手を打ち始めたという内容なのだが。法律を見る限り、問題が発生してからの完全な後手に回った対応という事が分かる。
 例えば数年前に大きな問題となった廃棄物。廃掃法では、問題が起きないような処置を求め、問題が起きた時は、期限を決めて報告を求めている。資金決済に関する法律には、そういう法、規則、省令が整備されているとは言い難い
 こうやって法律で定めた仮想通貨なのだが。この名称に違和感を感じない人がいるのだろうか。最近話題の「仮想現実」を考えると良く分かる。現実とは、例えば本物の刀があるとする。それを振り回して人に当たれば、当てられた人は切られてしまう。仮想現実の中で刀を持ち振り回せば、視覚の中で相手は切られてしまう。しかし、実態として切られる人はいない。
 実際の通貨でケーキを買うと、当然ながら食べることができる。仮想通貨という名称の通貨では、仮想現実と同様に、買う事はできるが、食べることはできない。正に、子供銀行の通貨と同じ意味なのだ。そういう名称を誰が考え出したのだろうか
 普通に考えれば、電子通貨だ。電子取引のみで使える通貨で、その機能、効果は、実物の通貨と同じ。何故そうしなかったのか
 当然の如く、理由は明白だ。電子通貨は、通用貨幣となるので、金融庁の管轄直下となるべきもの。そういう性質のものだと実態に合わない。だから、名称をいい加減に付けて、責任をあいまいとしたのだ。勘繰らなくても明らかだと思う。
 現在の仮想通貨は、1980年代の株とよく似た動きをしている。そうして、株は、或るタイミングでバブルとして弾けた。私の知人は、個人で1億円を超える損害を受けた。いずれそうなることは分かっていたはず。たまたま、下手な業者が居て、全く違った観点の事件が起きただけだと思う。行政も業者も酷いと思うが、そうものに手を出す人の自己責任も重い

2018年2月3日土曜日

救命技術の重要性

 ニュース記事で6年4ヶ月程前に亡くなった少女の事が記事となっていました。「使われなかったAED 少女死亡の教訓、救助モデルに」という記事です。救う事が出来たかもしれないという反省に基づき、全国の学校で救助モデルを作って活用しているというものです。
 少女の事故を少し説明します。少女は、駅伝選考会に参加。1,000mを走り切ったところで倒れた。弱い呼吸が有ったので、救命処置がなされないまま、息を引き取ったという。救命処置について、AEDは有ったのに使われなかったとの説明。呼吸に見えたのは「死戦期呼吸」と呼ばれ、心肺停止後に起こる「あえぎ」だった可能性があるとも説明されいています。しかし、そこには、重要なことが見逃されているのです。
 1,000mを走り切ったところで倒れた場合の主な病因は2つあります。一つは、心臓停止(または心臓の細動)です。もう一つは、くも膜下出血が代表する脳出血などです。この事例で言うと、少女は、走り切った後だから、身体自身が酸素を求めています。だから、後者だと呼吸は激しいままとなります。呼吸が無い、または弱い場合は、心臓停止(または心臓の細動)しかないのです。

 AEDは心臓の細動の時にしか役に立たちません心臓停止の場合は、AEDは救命処置を実行しません。AEDの機能に停止している心臓を動かす機能が無いからです。心臓の細動を検知してから動作するのです。
 現場となった学校の処置で不足していたのは、AEDの使用ではないのです。胸骨圧迫による呼吸維持(一般に人工呼吸と呼ばれているもの)が絶対に必要な状態だったのです。AEDは、心臓の細動にしか効果は有りません。胸骨圧迫は、心臓停止と細動の両方に効果があります。
 そういうことを解明せずに、対応マニュアルを作成したというのです。どういうマニュアルなのか見てみたいものです。
 少女の様な事故を繰り返さない。とても大事なことであり、出来ることからやっていると信じています。しかし、もっと技術的なノウハウを付けて欲しい。そうしないと、また繰り返して、試行錯誤となってしまいます。こういう事故では許されないと思います。
 なお、ここに書いた事は、冒頭のニュース記事で分かった範囲のことです。実態が出来ていないという意味ではありません。悪しからず。
 もう一つ、上記の記事は、朝日新聞デジタルの記事です。記事の最初の部分に大きく気持ちが悪いバナーが出てきます。宝飾店の広告らしいのですが。真面目な記事を冒涜していると感じるのは、私だけでは無いと思います。もう少し考えて欲しいもののです。

2018年1月30日火曜日

仮想通貨の流出とはどういうことか

 580億円もの仮想通貨が流出したというニュースが駆け巡っています。これを流出と呼ぶ理由。何故、そういうことになったのか。監督官庁は何をしていたのか。興味深いので少し整理してみましょう。

 まず舞台は、コインチェックという仮想通貨の取引会社。その会社が発行するNEMという通貨が流出したと言われる仮想通貨。コインチェックは、1990年11月1日生まれ和田晃一良氏が代表者。東工大に入学し、自ら創業。大学を中退して事業に専念した。
 大学では、経営システムを専攻。その実践力を発揮したのでしょう。自らが開発した仮想通貨管理システムでコインチェックという会社を興して事業を開始。WIRED Audi INNOVATION AWARD 2016受賞日本仮想通貨事業者協会理事(2017年-)。日本ブロックチェーン協会監事。が主な活動。
 1月26日に客から預かっているNEMが激減していることに気付いた。これが発生した事の事実。記事によると幾つかの事が分かる。

 まず、NEMの残高(流動しない部分)の保管方法。インターネットから切り離したコールドウォレットに保管すると言っていた。しかし、実際は、ホワイトウォレットに保管していた。つまり、インターネットからアクセスが可能な場所に保管していたというのだ。システム的に難しかったと言い訳しているのだが、言い訳以外の何物でもない。
 次にマルチシグを採用していなかったという。記事では、マルチシグという言葉のみ使っているが。マルチシグナチャーの略。仮想通貨の中ではそう呼んでいるらしい。
 最近は、いろんなところで「2段階認証プロセス」が実施されている。要するにパスワードの他に、別の手続きを要求するものだ。例えば、パスワードの他、登録している携帯電話に繋がることが必要とか。
 それに対して、マルチシグは、署名が多数。つまり、パスワードが多数という仕組み。同じ仕組みを複数設けても、セキュリティはそれ程上がらない。その程度のセキュリティなのだが。それすらしていなかったというのが実態なのです。

 和田氏は、自らが開発エンジニアとして、NEMの管理システムを立ち上げて、コインチェック社を立ち上げた。だから、上記の2つのセキュリティ問題は、和田氏自身が自ら招いたことなのだ。彼の技術レベル経営判断がその根源と言えるだろう。そして、その程度の会社に500億円以上の資産の取引を金融庁が黙認してしまったということなのだ。
 ニュース記事では、この様な企業を見做し業者と呼び金融庁が放置したとして問題視されている。金融庁は、2017年9月29日に仮想通貨交換業者の登録リストを発表している。その時に、法定通貨でないので、当てにできないと断言している。その当てにならない通貨を500音円以上も流通させた事に対して、金融庁は責任逃れをしているだけなのだが。勿論、そこに、責任は利用者に有ると説明しているのだ。
 因みに、見做し業者とは、元々は、みなし宅地建物取引業者みなし貸金業者の2つ。宅地建物取引業者が死亡した後、進行中の手続きを資格なしで遂行する業者。貸金業者が廃業した時に、廃業前の融資回収を資格なしで行う行為者。これらをみなし業者といっているのだ。いずれも元々は資格を持っていたという点が重要。そういう意味で、今回の仮想通貨を取り扱う業者をみなし業者と呼ぶのは不適切
 今回の事件の対象となった業者を金融庁が見做し業者と認めている訳では無いはずだ。ニュース記事が勝手に名前を付けたとしか思えない。

 さて、この事件の裏側で若い女性の活躍が期待されている様だ。水無凛という女性で「みなりん」という愛称を使っている方だ。17歳で女子高校生らしい。
 TwitterでNEM財団に協力して、今回の盗難事件の犯人を追っているという。上記の和田氏と違って、こちらはネットワーク技術者ということになる。彼女の評価で面白い表現がしてあった。
 彼女の事を「ホワイトハッカー」と表現していたのだ。しかし、その記事は、またもや嘘の拡散を行っています。ハッカーのことを「ネットやコンピューターに関する高い知識を持つ人」と表現しています。もっとも、wiki「ハッキング」にも似た様に記載されているので、仕方が無いかもしれません。
 ハッカーの行為は、ハッキングです。ハッキングは、コンピュータの防御システムを出し抜いて、その中に入り込む事です。そういう行為の為には、高い技術力が必要なことは自明なのですが。高い技術力を持つことをそう言う訳ではありません。
 そして、その必然性から、ハッカーは悪い人という意味を持ちます。善意の人が、コンピュータの防御を破る必要は有りません。(私は、悪意と見られないために興味本位であってもハッキングには手を出していません) だから、善意の人がハッカーと呼ばれることは無いのです。
 彼女のことを考えていうなら、高度なネットワーク技術者です。なんでも適当な言葉で格好よく見せたい。そういう行為は、嘘の拡散を助長するので止めて頂きたい

 さてさて、冒頭の話題に戻りましょう。今回の事件を「仮想通貨の流出」と呼んでいる理由。いや、まずは、今回の事件を正しく表現してみましょう。「仮想通貨の盗難事件」です。だって、誰かがサーバから仮想通貨を取り出して、持って行ったのでしょう。しかし、何故だか「盗難」という言葉を使わずに「流出」という言葉を使った。それは何故でしょう。
 盗難と呼ぶには、その盗難によって被害となる価値が必要です。しかし、仮想通貨は、金融庁が通貨として認めていません。だから、子供銀行の通貨と同じような価値なのです。それを盗難に遭ったと言えるでしょうか。多分、これが真実です。
 金融庁もはっきりといっています。「責任は利用者に有る」と。だから、世論は金融庁に目を向けていますが、本当は投資家が勝手に、価値が無いものに総額580億円もの資金を投入した。そして、その価値のレベルで事件が起きただけ。
 私は、自動運転技術と同じ様に、本当の意味を理解しないまま、こういった技術をどんどん進めていることに危惧を覚えます。しかし、26万人が認めてしまうと歯止めが効かない。もう、仕方が無いとしか言いようがないですね。

2018年1月6日土曜日

あおり運転と危険運転致傷罪

 最近問題となっているあおり運転をした上で、事故の原因を作った57歳の男性に判決が降りた。判決では、あおり運転と認定したという。ニュース記事のタイトルは、「あおり運転でバイク転倒、危険運転認める判決」となっていた。昨年末の記事となってしまったが。
 別の記事と合わせて読むと、犯人は、大学生が乗ったバイクを約150メートルの間、クラクションを鳴らしながら追いかけた。その後、バイクの前に回り込んで、バイクを衝突させたというもの。
 この犯行は、危険運転致傷罪で起訴されたというのだが、求刑懲役2年に対して、判決は懲役2年保護観察付き執行猶予5年となっていた。その内容で「危険運転認める判決」とはこれ如何に?
 罪状の危険運転致傷罪は、危険運転致死傷罪の致傷部分。致死で「1年以上の有期懲役(最高20年、加重により最高30年)」となっている。致傷で「15年以下の懲役」だ。本当に危険運転致傷罪で起訴されたのだろうか。
 危険運転致傷罪が出来る前からある法律は、過失が原因の致死傷罪で、過失運転致死傷罪となっている。この罪状が軽いので、新しく出来た制度が危険運転致傷罪です。過失運転致死傷罪は、「7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」となっている。重過失で致死の場合は記載の内容となるが、致傷の程度で減免されるとなっている。
 これを比べる限り、今回の裁判は、危険運転致傷罪で起訴されたとは到底思えない。この記事を書いた記者は、そういう法律を知らないのだろうか。
 それにしても、今回の事件は、理由が何であったとしても、執拗で悪質だと思う。それがなんで「懲役2年保護観察付き執行猶予5年(求刑懲役2年)」なのでしょうか。世の中狂っているとしか思えません。安心して暮らしていけません



幼い命を奪った本当の原因

マスコミは、 主犯を見付けて ニュースにしました。そして、 国民は安心した のですが。このままでは、また 事故は起きてしまうかもしれない 。本当の原因をちゃんと理解しなければ、事故は防げません。 幼い命が失われました。(写真は、佐賀新聞の記事(5/8)からの引用です。) ...