6月23日のニュース記事でした。石巻市が業者に対する委託費などの支払手続きで二重に送金。その総額が1億2600万円に達するという記事でした。金額も驚きなのですが、市の対策を見るとさらに驚きでした。
送金の仕組みは、市役所に設置されたパソコンの操作で、銀行のシステムに送金依頼をするというもの。今回の二重送金の直接原因は、パソコンの応答の見間違いで送れていないと思い込んで2度操作をしてしまったというのです。
送金を完了するとパソコンに繋がったプリンタに結果が印字されるのだが、印字されないので送れなかったと思った。実際は、プリンタの電源が入っていなかったというのです。
その対策が驚き。今後の送金では、管理職が立ち会うというのです。こういう人為的なミスを人を増やすだけで防げると思っているのでしょうか。安全管理に従事している方なら、不思議に思ったはずです。担当者が気付かなかった事を直接業務を遂行しない管理職が見破ることはできるはずが有りません。
そもそもシステム設計がなっていません。結果を表示しない時に手続きが完了するというのがおかしい。一般の銀行のオンライン手続きでは、最後に「良いですか」が出て、手続きが完了すると「完了しました」と出てきます。そういう、常識的な作りになっていないことが一番の原因なのです。
また、当日の対応も不思議なのに、一切説明されていません。2度目もプリンタから出てこないということは、なんらかの問題が有ると気付いたはず。その時点で確認すれば、2度目の送信のキャンセルもできたはずです。
問題点がまったく整理できていないのに、全く効果が無い対策を打つという報道だったのです。説明する市の対応もおかしいですが、こういう不自然なニュースを何の確認もせずに報道するマスコミの態度も問題だと感じます。
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